妊婦さんは様々なことに気を付けなければなりません。特に食事は母体と胎児の健康を維持するのに不可欠なものです。
厚生労働省によると、ナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンなどは妊娠中には避けた方が良いとされています。理由として、トキソプラズマとリステリア菌に感染する可能性があることが挙げられます。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
- トキソプラズマ
小さな寄生虫のことで、これに感染して発症するのが、トキソプラズマ症です。一般的に症状が出ることはまれで、健康な成人であれば発症しても軽い風邪程度の症状が現れるだけです。
- リステリア菌
広範囲の家畜や家禽、野生動物、魚類等様々な動物や河川水や下水など環境中に広く分布する細菌です。リステリア菌に感染して重症化することはまれですが、重症化すると致死率が高い疾患でもあります。
妊娠していなければ細菌の影響はたいしたものではありませんが、リステリア菌はトキソプラズマ、風疹等と一緒に、胎盤を通じて胎児に感染し、先天的な身体異常、早産、流産の原因となる数少ない伝染病の一つです。
これらの菌は、加熱処理をしていない肉などに生息しているため、妊娠中は生肉などは食べてはいけないとされているのです。
妊娠中は絶対に生ハムを食べてはいけないのか
実は妊娠中でも生ハムを食べても良いということが様々な研究で明らかにされています。しかしながら、どんな生ハムでも大丈夫というわけではありません。
スペインでは、「40ヶ月以上乾燥熟成したイベリコ豚の生ハムではトキソプラズマ菌が死滅している」という研究結果が発表されています。つまりそれ以下の熟成期間ではトキソプラズマ菌が残っている可能性があるのです。また、適切な温度管理がなされていない場所での保管により細菌が増殖するリスクが高くなります。
当店が扱うアルトゥーロ・サンチェス社の生ハムは、良質な純血イベリコ豚を長くて60ヶ月、最低でも48ヶ月以上熟成をさせてます。熟成が長くなるにつれトキソプラズマ菌が死滅していくだけではなく、アミノ酸の量が増え旨味がどんどん深くなっていきます。
ミシュラン三ツ星レストランのシェフも絶賛。今までの生ハムのイメージを覆す、至福の味。
まとめ
妊娠中には絶対に生ハムを食べてはいけないということはありません。ただし、きちんと温度管理や衛生管理がされているという絶対条件のもと、40ヶ月以上熟成させているイベリコ豚の生ハムを選ぶことが大切です。それでも心配な方は、料理の材料として加熱調理を行えば大丈夫です。
また、イベリコ豚の生ハムは、ビタミンE、B1、B6、B12や神経システムや脳のうごきをよく保つのに効果のある、葉酸も多く含んでいます。骨や軟骨に不可欠なミネラルも豊富で、高カロリー対策の食餌療法を食べている人々にとっておすすめできるのです。
質の高い、長期熟成されたイベリコ豚の生ハムは健康にかかせない食材なのです。
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