イベリコ豚製品には生ハムだけではなく、腸詰め製品も存在します。作り方は豚の腸に、肉とスパイスなどを混ぜたものを詰めて熟成させます。日本では検疫上の理由から豚の腸の製品のみが輸入されています。熟成をさせているので表面に白カビが付着している場合がありますが、品質には全く問題はございません。タオルなどでさっと拭き取ってしまえば大丈夫です。
様々な腸詰め製品があるなかで、代表的な3つの腸詰め製品をご紹介します。
チョリソとサルチチョンは当店でも取り扱っていますので、ぜひお試しください。
チョリソ
チョリソはイベリコ豚の精肉を細かくしたものにスパイスとパプリカを混ぜ合わせて腸詰めし、乾燥熟成を経て完成します。原料はイベリコ豚の赤身、脂身、塩、ニンニク、そしてパプリカが主です。チョリソの赤い色はこのパプリカによるものです。
チョリソは辛いという認識がありますがこれは間違いで、基本的には辛くないチョリソがほとんどです。16世紀にスペインが中南米にわたった時にこのチョリソが中南米に広がっていきました。中南米はもともとトウガラシを大量に消費する文化があったので、チョリソにもトウガラシが使われるようになり、辛いチョリソが誕生したと言われています。当店が取り扱うチョリソは辛くないチョリソで、まろやかな香りをお楽しみいただけます。
原料を混ぜ合わせ、腸詰めをした後は熟成をかけますが、その期間は通常2ヶ月です。アルトゥーロ・サンチェスのチョリソは6ヶ月熟成をさせていますので、その味は大変コクが深いです。
サルチチョン
スペインのプレーンなサラミと言えるのが、このサルチチョンです。基本的な製法はチョリソと同様ですが、原材料が異なります。
サルチチョンはパプリカを使用せず、コショウやオレガノなども使います。口の中で混ざり合うスパイスと脂身が最高です。
ロモ
ロモは、ロース肉の塊をニンニクとパプリカで味付けをし、腸詰めにして熟成乾燥させた腸詰めです。パプリカとニンニクを使うのはチョリソと同じですが、チョリソは肉を細かく砕いたものに香辛料を加えるのに対して、ロモはロース肉の塊を香辛料で味付けするため、チョリソに比べると優しい味わいです。
ロモはチョリソとサルチチョンに比べると少し高いですが、イベリコ豚の旨味がぎゅっと詰まっていて大変美味しい腸詰めです。
まとめ
イベリコ豚といえば生ハム!ではなく、腸詰め製品も質が高く、イベリコ豚の脂の甘さにスパイシーさが加わってとても良い香りです。もしサルチチョンやチョリソなどのサラミを見かけたら一度試してみてください。
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