スペイン南部、アンダルシア地方で18世紀からオリーブオイル作りに携わってきたパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナ。
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナの生み出すオリーブオイルは他にはない特徴があります。
他のオリーブオイルとどう違うのか？
なぜクパージュ（ブレンド）のオリーブオイルなのか？
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナのオリーブオイルの魅力をご紹介していきます。
正しいオリーブオイルの選び方はこちらの記事を参考にしてください。
オリーブの品種と風味の違い
オリーブは品種によって味の特徴があります。また、同じ品種でもオリーブの樹が育った場所や収穫の時期によって味と風味の強弱が左右されます。
品種
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナでは3種類のオリーブを育てています。
ピクアル種
アンダルシア地方の主要品種で、辛味・苦味共に強い味。ポリフェノール含有率が非常に高く抗酸性があり、加熱しても酸化しにくいという特性があります。トマトやトマトの葉っぱを想起させる強い風味。
アルベキーナ種
スペイン全土で栽培されているオリーブで、まろやかな味わいと甘みが特徴。リンゴやバナナのような香りがあり、後味にアーモンドのようなナッツのコクと苦味のフレーバーが残ります。
ロイヤル種
この品種は大変珍しく、アンダルシア地方に3000年以上前から生息している長寿のオリーブ樹です。絶滅の危機に瀕していたところをパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナではこの樹を保護し、数年後には見事な実を付けるまでに復活させました。大きな実が特徴ですが搾油できる量はとても少なく、グリーンバナナを感じさせるフルーティーさがあります。
この3種類のオリーブをバランス良くブレンドすることで、単一品種では出せない香りや深みを楽しむことができます。
オリーブが育つ場所
オリーブの樹が育つ環境、つまり天候、湿度、土壌などの要素がオリーブの成長に影響します。日照時間が短かったり降水量が極端に多いとオリーブは育成不良になってしまい、質の良いオリーブの実を収穫できなくなります。そうなると当然オリーブオイルの品質も落ちてしまいます。
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナでは常に質の高いオリーブオイルを作るため、精密農業を取り入れています。
精密農業（せいみつのうぎょう）とは2000年代初頭より導入されている概念で農地・農作物の状態を良く観察し、きめ細かく制御し、農作物の収量及び品質の向上を図り、その結果に基づき次年度の計画を立てる一連の農業管理手法。
引用元：精密農業 – Wikipedia
品質管理部門が1年中オリーブの成長具合を細かく観察し、オリーブの木がしっかりと育っているかを分析しています。
収穫時期
オリーブの収穫時期は大きく分けて2つあります。
早摘み（アーリーハーベスト）
早摘み（アーリーハーベスト）はオリーブがまだ青い状態で収穫することを意味します。オリーブの樹は10月頃に実を付け始めますが、実が熟す前に収穫を行うことで新鮮でフルーティーな風味のオリーブオイルを作ることが出来ます。
その半面、緑色の実は搾油できる量が少なく、1リットルのオリーブオイルを作るのにより多くのオリーブが必要で、大衆向けのオリーブオイルと比較して価格が高い理由の一つです。
オリーブがまだ青すぎる状態で搾油をすると風味が強烈なものになってしまいます。そこでパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナの品質管理部門が最適な収穫時期を分析することが重要になってきます。精密農業を取り入れているおかげで、いつがベストな収穫日なのかを決めることができます。このベストな収穫日が収穫初日に設定されます。
収穫初日に収穫した3種のオリーブを搾油してブレンドしたオリーブオイルがザ・パレスブレンド・リミテッドエディションです。パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナは気温の低い夜に収穫を行います。そうすることでオリーブの品質を安定させ、自然な風味を保つことが出来るからです。
遅摘み（レイトハーベスト）
オリーブの実は最初は緑色だったものが、熟していくにつれて紫色や黒色に変化していきます。完熟状態のオリーブは緑色のオリーブに比べて約2倍のオリーブオイルを搾油できますが、新鮮で力強い風味が無くなって甘みがあるオリーブオイルになります。
なぜブレンドなのか？
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナのオリーブオイルはブレンド（クパージュ）をコンセプトとしています。ブレンドすることのメリットを説明していきます。
品種ごとの良いところを組合せる
オリーブの香りや味は品種によって大きく異なるということはすでに説明しましたが、例えば苦味が強い品種と甘みが強い品種をブレンドすることでバランスが取れた風味を生み出すことが出来るのです。
品質の安定化
オリーブは農作物のため、その年の天候によって実のつき具合や品質に差が生まれます。単一品種のオリーブオイルは前年はすごく良い出来だったのに今年はイマイチ…というように全く別物になってしまうことが多々あります。これが単一品種のオリーブオイルの面白いところなのですが、パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナは3種類のオリーブのブレンド割合を年毎で微妙に変化させることで、品質を安定させることが出来るのです。
また、パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナは精密農業に取り組んでいることや、広大な土地でオリーブの樹を育てている為その年の最良のオリーブを選定することが出来ることも大きなメリットです。
早摘みと遅摘みのブレンドの『魔法』
パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナは長年の研究の末、早摘みのオリーブオイルと遅摘みのオリーブオイルをブレンドをすることで、魔法のような現象が起こることを発見しました。これこそがパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナがブレンドにこだわる、最大の理由です。
早摘み（アーリーハーベスト）は大変希少なもので、早摘みでしか味わえないフレッシュな風味と香りを引き出すことが出来ます。世界中のオリーブオイルテイスターやコンテスト審査員たちは早摘みの良さを理解しているものの、オリーブオイルの世界に馴染みがない人や強すぎないオイルを好む人には早摘みのオリーブオイルは強すぎてあまり受け入れられていないという隔たりがありました。一般消費者は、まろやかさがあるアルベキーナのオリーブオイルや完熟の状態で収穫した風味の強くないオリーブオイルを好んでいることがわかってきたのです。
問題は完熟の状態で収穫したオリーブは搾油してから約4ヶ月もすると、風味や香りが消えてしまうという大きな欠点があります。一般的には1年分のオリーブオイルを一度に搾油して大きなタンクで保管しているので、質の悪いオリーブオイルへどんどん変化していってしまうのです。
そこで、パラシオ・マルケス・デ・ヴィアナの黒ボトル、サブライム・アーリーハーベストブレンドは程よく甘みがある風味で、かつ品質が安定したオリーブオイルを届けたいという想いから生まれました。このサブライム・アーリーハーベストブレンドの最大の特徴は、新鮮さをしっかり感じながら甘みもあり、繊細でバランスの良い香りを楽しむことができるオリーブオイルです。
このオリーブオイルにはパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナのコンセプトであるブレンド（クパージュ）の利点が詰め込まれています。様々な研究を行い、試行錯誤の末に早摘みのオリーブオイルと遅摘みのオリーブオイルをブレンドをすることで、遅摘み特有のまろやかな甘みが時間が経っても消えないという事を発見しました。スコットランド最高峰ののウィスキー蒸留所でブレンドマスターからブレンド技術を学んだ職人が、サブライム・アーリーハーベストブレンドの風味を守っています。
ブレンドにこだわったオリーブオイル
オリーブオイルを味わった時に苦味や辛さを感じるということは、そのオリーブオイルが新鮮だということを示しています。しかしながらただ強いだけでは意味がなく、バランスが取れていなければいけないとパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナは考えます。
それぞれの品種の良いところを組合せ、品質を安定させながら理想の味を作り出す。繊細でバランスの取れたオリーブオイルにこだわったパラシオ・マルケス・デ・ヴィアナのオリーブオイルを是非お楽しみください。
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